2020/12/22 コラム

日本最大級の自動車博物館がなぜ石川に!? 展示車はどうやって集めたの? 今こそ訪れたい日本自動車博物館の魅力とは

●日本自動車博物館(石川)の副館長・高川秀昭氏

厳かな雰囲気の建物が出迎えてくれる


北陸の地、石川県南部にある日本自動車博物館。博物館の外観は、明治時代に建てられた旧日本銀行の関連施設と見間違えるような、まるで国の文化財のような厳かな雰囲気だ。一歩中に入ると、大きな吹き抜け構造の3フロアにところ狭しと日本車を中心とした世界各国の「あのクルマたち」が出迎えてくれる。



「今も昔も”いつかはクラウン”」(初代から8代目)。
「昭和を駆け抜けたスカイラインたち」(初代から10代目)。



そこに、それぞれの時代を生きた人々の息吹を肌で感じることができる。筆者の横浜の実家にあった歴代車たちにこうして再会すると、あのころの風景がフワッと目の前に蘇る。

いま、世はまさに「100年に一度の自動車産業大改革期」。技術面、製造面、人材開発面、販売面など、大きな時代の変わり目を感じながら、これから先の流れを考える上で、過去の時世を振り返ることは、至極自然な行為であり、とても心が落ち着く。

さて、この日本自動車博物館を運営しているのは、石黒産業株式会社(本社:富山県小矢部市)という企業だ。

と言われても、多くの人にとって初めて聞く名前だと思う。おもな事業はブロック製造販売、住宅設備機器卸売、生コンクリート製造販売、ガソリンスタンド事業、宅地造成・販売事業等、多種多様な業種に果敢に参入し、地域に密着した新しいライフスタイルを提案する総合商社として経営の多角化を図っている。

自動車の博物館といえば、トヨタ、日産、ホンダなど自動車メーカーが所蔵する車両を展示する大型施設があり、また数台から数十台程度を展示する個人経営の自動車展示スペースが全国各地にある。

そうした中にあって、日本自動車博物館は特異な存在に思える。その実態について、副館長の高川秀昭氏に聞いた。

ドライバーWeb編集部

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