2020/10/14 新車

改良版トヨタ ルーミーに乗ってわかったマルとバツ! ACCの制御が気になる?

人気のトヨタ ルーミーが初のマイナーチェンジ。コンパクトながら広い室内はそのままに、快適性や利便性、そして安全装備が進化。デザインもブラッシュアップされている。



スズキ ソリオが作った市場を奪い去る!?



もともとはスズキ ソリオが作ったミニ・ミニバンやコンパクトトールワゴンと呼ばれる市場。小回りの利くボディサイズに広い室内、そして両側スライドドアのニーズは意外と高く、そこに目を付けたのがトヨタ&ダイハツだ。2016年にダイハツ トール、トヨタ ルーミー/タンク、スバル ジャスティを発売。ソリオ包囲網は市場を席巻した。



●G



●カスタムG-T。カスタムはリヤコンビランプがクリアタイプとなり、メッキガーニッシュによって高級感を演出。新色のクールバイオレットクリスタルシャインはカスタム専用色だ

今回のマイナーチェンジでは、トヨタの全販売チャンネルでの全モデル取り扱いに伴い、タンクが廃止された。外装は標準とカスタムの2種類。標準系は従来のトールと同じ方向性で、レクサスのスピンドルグリルにも似たロアグリルが特徴的。カスタム系は旧ルーミーから引き継ぐ大型グリルで上級感を打ち出す。改良でヘッドライトはLED化。迫力と上質感のあるデザインとなった。

パワートレーンは1LのNAとターボの2種類で、NAは4WDも用意。今回の改良で走りに変化はない。前後シートはパッドの厚みを増すなど形状を変更し、座り心地が向上した。

注目は先進安全装備の充実だ。スマートアシストは、ダイハツ タフトから搭載されたステレオカメラタイプの新世代型に進化。カスタムはホールド機能付き電動パーキングブレーキの採用で使い勝手が大幅に向上。

併せて追従クルーズコントロールが全速域制御になっている。だが、ステレオカメラは先行車を検知するのが遅いときがあり、ACCを作動させていると先行車に近づき過ぎて強めのブレーキが作動する場面があった。もちろん運転補助だからドライバーがなまけてはいけないが、もう少しスマートな制御にしたいところだ。



●電動パーキングブレーキを新採用。もちろんホールド機能付きで、信号待ちでブレーキを踏み続ける必要がなくとてもラク。追従クルーズコントロールは全速域対応。緊急ブレーキは自転車や夜間の歩行者も検知する



●前後シートは座り心地が向上。使い勝手のよさも好評で、アシストグリップは下側を細くして子供が握りやすいようになっている。ドリンクホルダー付きの収納テーブルはオプションのコンフォートパッケージに含まれる




●後席の広さと荷室の使い勝手のよさも特徴。荷室は、シートをダイブダウンさせるため操作が重く、サイド側からしかできないが、荷室ボードによって完全にフルフラットになる。後席は広く、身長180cmの乗員でも頭上には大きな余裕がある。近づくだけでドアロックを解除するウェルカムドアロック解除や予約すると近づくだけでスライドドアが開くウェルカムオープン機能が追加された

■バリエーション&価格(9月15日発表・発売)


■主要諸元


〈文=丸山 誠 写真=岡 拓〉

ドライバーWeb編集部

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