2020/10/02 ニュース

ホンダが2021年シーズンでF1撤退。その理由とは

●F1参戦終了のオンライン会見を行った八郷隆弘社長

ホンダは2020年10月2日、突然F1撤退の発表を行った。下記はホンダのプレスリリースである。



Hondaは、このたび、2021年シーズンをもって、FIA※1フォーミュラ・ワン世界選手権(以下、F1)へのパワーユニットサプライヤーとしての参戦を終了することを決定しました。

Hondaは、世界最高峰の四輪レース、F1において、自らのエネルギーマネジメント技術をもって勝利することを目指し、2015年からチャレンジを開始しました。参戦当初は厳しい戦いが続いたものの、航空機エンジン技術の活用など All Hondaの総合力を発揮することで高い競争力を実現してきました。
また、Red Bull Racing(レッドブル・レーシング)、Scuderia AlphaTauri(スクーデリア・アルファタウリ 以下、アルファタウリ)との強いパートナーシップのもと、共に成長してきた結果、2019年シーズンは3勝、2020年シーズンも2勝※2を挙げるなど、大きな目標としてきた勝利を実現することができました。

一方、自動車業界が100年に一度の大転換期に直面する中、Hondaは、最重要課題である環境への取り組みとして、持続可能な社会を実現するために「2050年カーボンニュートラルの実現」を目指します。そのために、カーボンフリー技術の中心となる燃料電池車(FCV)・バッテリーEV(BEV)など、将来のパワーユニットやエネルギー領域での研究開発に経営資源を重点的に投入していく必要があり、その一環として、今年4月に「先進パワーユニット・エネルギー研究所」も設立しました。F1で培ったエネルギーマネジメント技術や燃料技術、そして 研究開発の人材も同様に パワーユニット・エネルギー領域に投入し、将来のカーボンニュートラル実現に集中し取り組んでいくために、今回、F1への参戦を終了するという判断をしました。

モータースポーツ活動はHondaのDNAであり、これからも熱い想いを持って、参戦しているカテゴリーでのNo.1を目指し、チャレンジを続けていきます。

F1もファンの皆様のご期待に応えるべく、2021年シーズン終了までレッドブル・レーシング、アルファタウリの両チームとともにさらなる勝利を目指し、最後まで全力で戦い抜きます。そして、モータースポーツ活動を通じて培われたチャレンジング・スピリットをもって、将来のカーボンニュートラル実現という新たな目標に挑戦していきます。

Hondaのモータースポーツ活動、そして、Hondaの新たな挑戦に皆さまの変わらぬご理解、ご声援をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

※1 Fédération Internationale de l’Automobile(国際⾃動⾞連盟)の略称
※2 第10戦終了時点



やっと結果を出し始め、みなが期待しているなかでの撤退発表…。非常に残念なニュースが飛び込んできた。

〈文=ドライバーWeb編集部〉

ドライバーWeb編集部

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