2020/05/01 ニュース

【アルピーヌ A110がラリーに復活!】デビュー戦のフランス選手権を現地取材したカメラマンの生レポート

アルピーヌ A110といえば、WRC(世界ラリー選手権)初代チャンピオンなど輝かしい戦績を残したラリーでの活躍が有名。やはりA110はラリーの世界が似合うのか? 帰ってきた新型A110のラリーデビューを、現地で取材したラリーカメラマンの山本佳吾がリポート!

スポーツカーのラリーカーはやっぱりカッコいい!

二輪駆動のGTカーで競われる「R-GTカップ」向けに開発が進められていた、アルピーヌ A110 RALLY R-GTがフランス選手権の開幕戦ラリー・ル・テュケでついにデビューした。


●ハッチバックが主流のラリー。クーペスタイルのA110の見た目は純粋にカッコいい!

●市販車には無い派手なリヤウイングが目をひく後ろ姿

このデビュー戦でステアリングを握ったのは、フォードやプジョーを駆りWRCでも活躍したフランス人ドライバーのフランソワ・デルクール。ポルシェ 911GT3やアバルト 124R-GTなど、R-GTクラスでの経験が豊富なデルクールが最新のA110を走らせるとあって注目度も高く、A110の周りには常にギャラリーやメディアが集まっていた。


●荒くれ者のイメージだったデルクールも、今じゃすっかり優しいおじさん

●シェイクダウンにも多くのギャラリーとメディアが駆けつけ注目度の高さが伺える

ラリー・ル・テュケはパリから車で約2時間半移動した、ドーバー海峡にほど近い海岸沿いのリゾート地、テュケ周辺が舞台のラリー。毎年、フランス選手権の開幕戦として開催されている。コンパクトにまとまったラリーだが、ジャンプやウォータースプラッシュなどの名物ステージがあって見所も多く、毎年多くのギャラリーが詰めかけるラリーだ。


●名物のジャンピングスポットを派手にジャンプするA110

R-GTクラスについて簡単に説明すると、二輪駆動のGTカーが対象のカテゴリーで、先述のポルシェ 911GT3やアバルト 124R-GTがおもな車種。WRCやERC(ヨーロッパラリー選手権)と併催する形で「R-GTカップ」が開催されていて、ヨーロッパ各国の国内選手権にもR-GTクラスが設定されている。格上のRally2(R5)クラスとさほど変わらない車両価格のせいか、台数が少ないのが残念だけど、ハッチバックがベース車ばかりのなかに、いわゆるスポーツカーがベースのラリー車が走っていると、単純にカッコいいしギャラリー受けがいいのも事実。


●サービスにも多くのギャラリーが見学に

ラリーは初日こそ好天に恵まれたものの、2日目は雨で気温も低く、まるで冬のような天候。ウエット路面には不利な後輪駆動ではあるものの、デルクールは総合11位でフィニッシュした。


●スライドさせずに効率よく立ち上がって行く様がイマドキのラリー車っぽい

デビュー戦ということもあって、終始抑え気味のペースだったデルクール。「R-GTマシンの中ではこのA110がベストだね」とフィニッシュ後に笑顔で語ってくれた。


●デビュー戦ながら、堅実な走りで総合11位でフィニッシュ

文&写真=山本佳吾 Keigo Yamamoto


画像ギャラリーではエンジンやコックピットの詳細画像が見られるぞ!

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