昨年の12月1日から道路交通法の改正により「ながら運転」の厳罰化が実施された。
違反点数についてはスマホや携帯電話の保持は従来1点だったものが3点に。そして事故を引き起こすなど交通の危険を生じさせた場合では2点が6点になり、一発免停とかなり厳しい。
一方、反則金については保持の場合で6000円(普通車)が1万8000円となった。さらに交通の危険を生じさせた場合は9000円がなんと反則金の対象外へ。つまり反則金を払えばおとがめなしではなく、刑事手続の対象となり1年以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられる。
そこで、「スマホホルダーを使用していれば、運転中にスマホを操作してもいいのでは?」と思っている人もいるかもしれない。確かに禁止されているのは「保持」するか、しないか。だが同時に2秒以上の画像注視も禁止されている。
スマホを操作する場合には当然ながら画面を見る必要があり、ほとんどは2秒以上時間がかかるだろう。カーナビアプリやドラレコアプリなどを走行中に動作させていても、駐車中や信号での数分の停車中以外ではスマホには触れないほうが身のため。何しろ運転中(移動中)はかなり危険だ。
スマホホルダーを装着する際にもっとも気をつけたいのは視界を妨げないこと。ダッシュボード中央部がメーターと同程度の高さのクルマで「ダッシュボード取り付けタイプ」のホルダーを使うと上部が突き出てしまう。このようなクルマは取り付け位置を下げられる「エアコンルーバー取り付けタイプ」や「ドリンクホルダー取り付けタイプ」がオススメだ。
また、どのタイプでも装着時にガタツキが出ないよう確実な取り付けをすること。グラグラしている状態では衝突事故などの際に外れて乗員に当たってケガをすることがある。振動で耳障りな音が発生する場合はスポンジやゴム(ホームセンターや100円ショップで買える)などのクッションを貼るといい。
スマホホルダーで人気が高まっているのはQi(チー)規格の非接触充電ができるモデル。対応機種であればスマホをホルダーに置くだけで自動的に充電ができ、車内でBluetoothオーディオなどバッテリー消費が多い機能を利用する場合には特に便利だ。しかもこのようなモデルのほとんどには電動ホールド機能が搭載されており、スマホを置こうとするとセンサーが反応して左右のアームが自動で閉じる。開く際には本体左右のスイッチに触れるだけでいい。
また、長いアームや可動範囲が広いジョイント、吸着力に優れたゲル状吸盤などによって、好みの位置に設置できるよう工夫されたモデルも増えている。
※★の評価について:各モデルを取り付けやすさ、機能性、コスパの3項目から評価。最高で★5つの評価としている
価格:2640円
問:カーメイト 03-5926-1212 www.carmate.co.jp
〈★評価〉
取り付けやすさ ★★★
機能性 ★★★
コスパ ★★★
〈解説〉
長いアームと2カ所のボールジョイントによって好みのポジションにセッティングできる。ただし、アームの一部をダッシュボードに接しておかないと、荒れたろ面でブレやすいので注意が必要だ。ホールド部分は縦、横のどちら向きにも取り付けられるが、縦方向で使う場合は下部に支えがないため確実にアームで挟み込まなくてはいけない。ポリウレタンとエラストマーを組み合わせたハイブリッド吸盤は驚くほどの吸着力で信頼性が高い。
価格:1760円
問:カーメイト 03-5926-1212 www.carmate.co.jp
〈★評価〉
取り付けやすさ ★★★★★
機能性 ★★★
コスパ ★★★★
〈タイプ〉
エアコンルーバー
オートホールド式
グリップ式
〈解説〉
下部のフック部分にスマホを置くと、その重みで左右のアームが閉じてホールドができる独自の「オートホールド」機構を搭載している。スマホと接する部分にはソフトなクッションが貼られており、ガタツキ音の発生やキズ付きにも配慮されているので安心だ。取り付けは横型、丸型の吹出口にも対応。ダイヤルを回転させると先端のカギ状のロック部がエアコンルーバーをガッチリと押さえる「締付け調整式ACクリップ」を採用している。
価格:オープン(編集部調べ実勢価格1188円)
問:セイワ 0570-039-710 www.seiwa-c.co.jp
〈★評価〉
取り付けやすさ ★★★★
機能性 ★★★
コスパ ★★★★
〈タイプ〉
エアコンルーバー
バネ式
グリップ式
〈解説〉
エアコンルーバー取り付け型ドリンクホルダーの前方フレーム部に、スマホホルダーを内蔵したモデル。使用しないときには折り畳んで通常のドリンクホルダーのように使うことができる。スマホホルダー部は厚さ18mm、横幅50〜90mmまでのスマホを置けるが、薄型のスマホではガタツキが発生したり、すり抜けてしまうこともあるので、ケース付きのまま使用したほうがフィットするだろう。充電ケーブルを使用できる形状となっている。
価格:1760円
問:カーメイト 03-5926-1212 www.carmate.co.jp
〈★評価〉
取り付けやすさ ★★★★
機能性 ★★★
コスパ ★★★
〈タイプ〉
エアコンルーバー
バネ式
クリップ式
〈解説〉
開いたときはドリンクホルダー&スマホホルダーとして使え、畳んでいるときはスマホホルダーとして使える2ウエイタイプ。エアコンルーバーまわりのスペースを効率よく使用できる。スマホは厚さ24mm以下、横幅60〜85mm以下のものが装着でき、薄型のスマホならば手帳型ケースをつけたまま利用できるが、逆に本体だけだとガタツキが出やすい。エアコンルーバーには付属のロック機構付きクリップでがっちりと取り付けられる。
※★の評価について:各モデルを取り付けやすさ、機能性、コスパの3項目から評価。最高で★5つの評価としている
価格:3298円
問:オートバックス 0120-454-771 www.autobacs.com
〈★評価〉
取り付けやすさ ★★★★★
機能性 ★★★★
コスパ ★★★★★
〈タイプ〉
ダッシュボード
オートホールド式
吸盤式
ワイヤレス充電対応
〈解説〉
カー用品店・オートバックスのプライベートブランド「AQ.」からリリース。ワイヤレス充電に対応し、スマホの充電が始まると左右のアームが自動的に閉まる。そのためセンサー式のような誤作動が起きにくく使いやすい。つくりはやや頼りないが、コンパクトサイズのため取り付けスペースが少なくて済むのはいいところ。電動アームやワイヤレス充電などの高機能を備えながらも3298円というロープライスを実現しているのはかなり驚きだ。
価格:3278円
問:サンワサプライ 03-5763-0011 www.sanwa.co.jp
〈★評価〉
取り付けやすさ ★★★★
機能性 ★★★
コスパ ★★★
〈タイプ〉
ダッシュボード
バネ式
吸盤式
〈解説〉
スマホを挟み込んで固定するクリップ型のホルダー。強力なバネのため開くのには少し力がいるが、そのぶんガッチリとした固定ができて走行中にブレが発生することもない。構造上、スマホは横方向にしか取り付けられないため、アプリによっては使いにくく感じることもある。スマホ非装着時は約3.5cm、スマホ装着時は約10cmと高さが抑えられ、視界を妨げにくいのもうれしいところだ。取り付けはゲル式吸盤で上部にロックレバーを装備。
価格:3520円
問:サンワサプライ 03-5763-0011 www.sanwa.co.jp
〈★評価〉
取り付けやすさ ★★★★★
機能性 ★★★
コスパ ★★★
〈タイプ〉
ドリンクホルダー
バネ式
はめ込み式
〈解説〉
ドリンクホルダーに装着する比較的珍しいタイプのスマホホルダー。マウント部をインパネやセンターコンソールの純正ドリンクホルダーにはめ込み、ダイヤルを回転させればガッチリとフィットさせられる。約6cmのアームによって好みの位置や角度にセッティングでき、360度の回転機構で縦方向にも横方向にもスマホをセットできる。ホルダー部はキズ付き防止のゴムクッション付きで、側面のボタンを押すとワンタッチで開いて使いやすい。
※★の評価について:各モデルを取り付けやすさ、機能性、コスパの3項目から評価。最高で★5つの評価としている
価格:オープン(編集部調べ実勢価格7000円前後)
問:パイオニア 0120-944-111 http://carrozzeria.jp/
〈★評価〉
取り付けやすさ ★★★★★
機能性 ★★★★★
コスパ ★★★★
〈タイプ〉
ダッシュボード/エアコンルーバー
オートホールド式
吸盤式/クリップ式
ワイヤレス充電対応
〈解説〉
カーナビやカーオーディオでおなじみのカロッツェリアブランド。赤外線センサーを用いた電動オートホールド機能を備え、スマホを置く動作を検知してスムーズにアームが閉まる。しかも、エンジンを切っても電気二重層キャパシターにより開く(サイドのタッチセンサーに触れる)のも便利だ。付属アタッチメントを交換すればダッシュボード、エアコンルーバーのどちらにも取り付け可能。すぐに充電が始まるレスポンスに優れたワイヤレス充電も搭載。
価格:オープン(編集部調べ実勢価格5258円)
問:セイワ 0570-039-710 www.seiwa-c.co.jp
〈★評価〉
取り付けやすさ ★★★★
機能性 ★★★★★
コスパ ★★★★
〈タイプ〉
エアコンルーバー
オートホールド式
クリップ式
ワイヤレス充電対応
〈解説〉
セイワの最新モデルで、スマホをかざすとコイルセンサーが反応して左右からアームが閉じる電動ホールド式。誤作動が発生しにくく動作音も抑えられているなど、使い勝手がいい。最大出力10Wのワイヤレス充電機能を搭載しており、異物・過熱検知機能により、異常時は充電を自動でストップ。クルマへの固定は横形、丸形のエアコンルーバーにクリップで挟む。サポートアームと呼ばれる支えでフィッティングの微調整が可能となっている。
価格:オープン(編集部調べ実勢価格5478円)
問:セイワ 0570-039-710 www.seiwa-c.co.jp
〈★評価〉
取り付けやすさ ★★★
機能性 ★★★★
コスパ ★★★★
〈タイプ〉
エアコンルーバー
オートホールド式
クリップ式
ワイヤレス充電対応
〈解説〉
電動ホールド機能を搭載し、スマホの重さを下部のステーが検知すると左右のアームがスムーズに動いて閉じる。スマホと接するアーム内側にはクッションも付けられている。ケースやカバーを装着したままでも使える。クルマへの取り付けはエアコンルーバーにクリップ部を挟み、ダイヤルを回転させて固定するもの。ガタのないガッチリした取り付けが可能だ。最大出力10Wのワイヤレス充電を実現し、異物検知機能も搭載している。
今回10モデルを試してみたが、そのなかでも優秀に感じられたのは「カロッツェリアSDA-SC510」。価格は実勢で7000円前後と一番高価なのだが、そのぶん多機能で作りもしっかりしている。ダッシュボード、エアコンルーバーのどちらにも装着でき、載せ替えて使うことも可能だ。
また、「AQ. SHC-06」はオートバックスのPBブランドらしくコストパフォーマンス抜群で、予算が少なめの人にはオススメの1台。「カーメイト SA24」はシンプルな構造ながらホールド性能に優れ、エアコンルーバーにもガッチリ取り付けられる点がよかった。
このほかセッティングの自由度が高い「サンワサプライ CAR-HLD4BKN」や、質感の高い「セイワ D585」も好印象だった。
〈文=浜先秀彰 写真=澤田和久〉
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