2020/01/22 コラム

WRX STIの特性を最大限に生かす「技」と「経験」。SYMS RACING WRX STI【スバル WRX STI 栄光の軌跡とチューニングの基本】

モータースポーツから始まったスバルチューニングの老舗、シムスレーシング。EJ20とともに歩んできたと言っても過言ではない。そんなシムスの魅力が詰まったデモカーは、どんな乗り味なのか? 最新チューニングの効果を体感した。


●公道での快適性は保ちつつ、サーキットできちんとタイムを出せるWRXに仕上がっている。ホイールはワークのエモーションM8Rだ

吸排気系でここまで変わる

スペシャリスト・ヤジマ・モータースポーツの頭文字を取ってシムス。スバルに板金プレス部品などを納める矢島工業のモータースポーツ部門として1990年代前半に発足した。

S耐の前身であるN1耐久に初代インプレッサ(GC8)でいち早く参戦。96年にはインプレッサワゴンでJTCC(全日本ツーリングカー選手権)に挑む。「カタログ値が100馬力程度の2リットルNAをベースに、エンジンのロングストローク化や吸排気系を徹底的に見直して、最終的には280馬力ぐらいまでパワーアップしました」と、当時を述懐するセールスマネージャーの遠山哲也氏。

EJエンジンのチューニングが確立されていなかった時代にモータースポーツに参戦しながら、戦闘力を高めるためにトライ&エラーを重ねていくなかで得たノウハウを、ストリート向けのチューンにも応用する。

シムスの名を広めたのが、GC8やレガシィ用のエキゾーストマニホールド。不等長で排気干渉を起こしていた基準車のエキマニのレイアウトを見直し、限りなく等長に近付けることで「排気の流れ」を改善。課題だった低速のレスポンスが向上し、全域にわたってスムーズに吹き上がる「EJ20の理想形」を実現した。

現在はNBRチャレンジの車体製作や、S耐のエンジンメンテナンス、全日本ラリー選手権の車両製作を担うシムス。VABベースのデモカーには、さまざまなカテゴリーを戦うなかで得たノウハウが注がれている。


乗り出してすぐに感じたのが、エンジンのツキのよさ。低速でのモタツキがなくなり、高回転域までスムーズに吹き上がる。ツインスクロールターボの特性を考察し、全長やレイアウト、パイプ径などを最適化したエキマニが奏功しているようだ。

全域でトルクフルになったEJ20のパワーを路面に伝える足まわりも秀逸。シムスがチューンしたダンパーとハイパコ製スプリングの組み合わせで、路面のアンジュレーションをしなやかにいなし、外乱の影響を受けずにタイヤを路面に接地させる。

得意の吸排気からサス、補強系に至るまで、スバル車全般のチューニングパーツを網羅し、EJ20エンジンのオーバーホールや通常メンテナンスまでオールマイティにこなす。WRXシリーズのコンディションを維持するうえでも頼りになる存在だ。


ぜひ導入したい!
性能を引き出すシムス入魂の逸品


VAB WRX STI EXマニホールド
価格:フロント…2万2000円/リヤ…2万2000円

エアインテーク
価格:8万7780円

●吸気はエアインダクションボックス、排気は限られたスペースのなかで最大限パイプ長を稼ぎ、全域での馬力&トルクアップを図ったEXマニホールドを筆頭に、FCSツインキャタパイプ、リヤマフラーなどをフル装着


COXボディダンパー セッティング BY SYMS
価格:12万1000円

●車両前後の最適ポイントに装着することで、特殊ダンパーを利用した減衰力機構がボディの変形や振動を素早く、穏やかに収束させる。ワインディングではコーナリング時のボディの揺り返しを吸収し、操縦安定性に寄与する

〈文=湯目由明 写真=澤田和久〉


<問い合わせ>
シムスレーシング
群馬県太田市本町43-15
TEL:0276-25-1055
https://syms.jp/

RECOMMENDEDおすすめの記事

RANKING