命名の謎がいつまで経っても解明できない車名がある。2019年12月をもって生産を終了したマークXの前身、「マークⅡ」である。1968年9月にデビューした初代は、「コロナマークⅡ」との車名だった。正式に「マークⅡ」となるのは、1984年8月に登場した5代目から。
●2019年12月に生産終了となったマークX
●初代コロナマークⅡ(1968年)
●5代目マークⅡ(1984年)
まず「MARK(マーク)」の意味だが、MARKはもともと、イギリス軍が特別様式の武器、戦車、飛行機などのモデルを表すのに使用したのが起源。第二次世界大戦前後から次第にクルマに使われるようになった。
というわけで、コロナマークⅡは初代にもかかわらず、なぜ「マークⅠ」ではなく「マークⅡ」と名付けられたのかという素朴な疑問。一般的には「コロナの2世代目」といった意味で捉えられているが、じつはそうではない。
コロナマークⅡ発売当初の新聞広告を振り返ってみると、『マークⅡという名称は「よりグレードの高いもの、よりスポーティなもの」を意味する、由緒ある名前で、ジャガーやリンカーンなどの欧米軍では、大変ポピュラーなものであって珍しくなかったが、日本で「マークⅡ」を名乗るは初めてである。』と説明している。
ではなぜ「マークⅡ」にそんなポジティブな意味が込められるようになったのか。じつは、1956年に登場したジャガーはあまり売れなかったため、1959年に外観を大幅変更。すると大ヒットを飛ばしたのだった。このモデルが「Mk2」と名付けられたことで、「マークⅡ」自体に起死回生というか、あやかりたいほどのポジティブな意味が込められるようになった(後に、「Mk2」と識別するために、マニアたちが改良前モデルを「Mk1」と呼ぶようになったらしい)。
●上がMk1で、下がMk2。窓枠の大きさが識別点
ここでコロナマークⅡに話を戻そう。コロナマークⅡは本来、3代目コロナからのフルモデルチェンジで4代目コロナとなるはずだった。ところが、海外輸出を意識してボディサイズが大きくなったため、従来のコロナのユーザー層が離れてしまう恐れがあると判断。1967年5月に3代目のコロナもそのまま併売することに決まった(最近でいえば、プリウスやカローラの併売に近い)。
●3代目コロナ(1964年)
ドライバーWeb編集部
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