2017/11/26 ニュース

セレナに「AUTECH(オーテック)」仕様を追加。ニスモと双璧をなすプレミアムスポーティブランドの誕生

日産は11月24日、MISMO(ニスモ)ロードカーのラインアップ拡充と同時に、新たなプレミアムスポーティブランド「AUTECH(オーテック)」の国内投入を発表。その第一弾となるセレナ オーテックの実車を公開した。セレナは人気の高いミドルクラスミニバンで、自動運転技術「プロパイロット」も搭載している。オーテックは、高級感と職人の技術(クラフトマンシップ)を感じさせるブランドだ。イメージは欧州プレミアムスポーツ。精緻なフロントグリルはかなり作り込まれた印象を受ける。インテリアは、キルティングタイプのシートやスエード調素材のインパネまわりなど、標準車とは異なるアプローチで質感を高めた。各部に入れられたブルーのステッチがいいアクセントとなっている。走りのほうもこだわりが強い。ニスモ仕様と足まわりやボディ補強のパーツを共通化。走りのパフォーマンスはニスモ仕様と同等のレベルとしながら、より上質で快適なスポーティモデルを、というニーズに応える。 
オーテックジャパンの片桐隆夫社長のほか、日産グローバルデザイン担当のアルフォンソ・アルバイザ氏(左)も登壇。オーテックブランドについて、熱のこもった説明を展開した

フロントグリルはかなり精緻。「AUTECH」ロゴがブルーに輝く


落ち着いているが上質感のあるインテリア

素材感がよく肌触りのいいシート生地

後席のシート生地も素材感のいいものを採用

イメージカラーも、ニスモのレッドに対し、オーテックはブルーとなっている。

オーテックとニスモで大きく異なるのがタイヤ。セレナ ニスモがブリヂストンポテンザ アドレナリンRE003、セレナ オーテックはミシュラン パイロットスポーツ4を履く。これにより、乗り味はかなり変わるという。ちなみにサイズは共通で205/50 R17
発表会には、オーテックジャパンおよびニッサン・モータースポーツ・インターナショナル 社長で、日産自動車ニスモ・ビジネス・オフィス代表の片桐隆夫氏が登壇。片桐氏は、「スポーツ志向のお客様のなかでも、デザインの好みが複数ある」とし、「1つはモータースポーツのDNAを受け継ぐスタイリング、2つ目は欧州で見られるスポーティながらプレミアム感の高いスタイリングや素材感を志向されるお客様。これらに対して、ニスモとオーテックという2つのサブブランド、2枚看板で対応していきたい」と、オーテックブランド投入の意図を語った。また、「走る喜びや操る楽しさは共通で、直接的にパフォーマンスを感じさせるデザインがニスモ、プレミアム感の高いクラフトマンシップを感じさせるデザインがオーテック」と、両者の方向性の違いを明らかにした。オーテックブランドは、セレナだけでなく他車種にも展開予定。スポーツ色の強いニスモと双璧をなすプレミアムスポーティブランドとして育てていくという。ちなみに、今回公開されたセレナ オーテックの発売時期などは未定だ。



オーテック仕様はニスモ仕様と同等のパフォーマンスアップが図られる

同じスポーティでも、ニスモとオーテックではタイプが異なる

オーテックとニスモで、スポーティサブブランドの双璧をなす  

将来的には、オーテックが培ってきた匠の技を活用して内装アイテムの素材やカラーの選択肢を増やす「プレミアムパーソナライゼーション」も展開していくという

先日発表されたばかりのセレナ ニスモ。こちらはモータースポーツのDNAを色濃く受け継ぎ、空力に関しても「やれるところまでやった」パフォーマンス重視のデザインとなっている

オーテックはもともと、ニスモやライダーなどの特別仕様車や福祉車両など多車種、少量生産を請け負ってきた会社の名称である(オーテック ジャパン)。創業は1986年。モータースポーツとの関わりも深い
 
同日、「ニスモヘリテージパーツ」事業も発表。歴史的価値のあるクルマのパーツを再び製作し、販売する事業だ。まずはR32 GT-Rから開始する

 

 

RANKING