2019/03/14 ニュース

新型日産デイズと三菱eKワゴンを初披露。エンジンは、なんとルノーの設計がベース

3月14日、今春発売となる日産デイズと三菱eKワゴン、eKクロスのオフライン式が開催された。場所は生産工場である岡山県倉敷市にある三菱自動車の水島製作所だ。そして同日、三菱は予約注文受付を開始。発売日は3月28日を予定している。式典には、日産の星野朝子 専務執行役員、三菱自動車の益子 修 会長CEO、NMKVの遠藤淳一CEOらが列席。水島製作所の従業員や地元関係者らとともに、新型軽自動車のさらなる発展と、品質の高いクルマづくりを誓った。
●左から、日産デイズ、同デイズ ハイウェイスター、三菱eKクロス、同eKワゴン
同時に、ハイトクラスの新型軽自動車、デイズ(DAYZ)とeKワゴン(eK WAGON)もお披露目。今まで以上に個性的で洗練されたデザインは、新時代の到来を予感させるものだった。外観の種類は、デイズが標準タイプとカスタム系のハイウェイスター、eKワゴンは標準タイプに加えてeK X(クロス)を用意。

デリカD:5を彷彿とさせる、新機種「eKクロス」

特に驚かされたのは、これまでなかったeK Xだ。
●デリカD:5を思わせる、大胆なフロントフェイスのeKクロス

●eKクロスのインパネ。ポップすぎない2トーンカラーで仕立てられる
新しくなったばかりのデリカD:5を思わせるフロントフェイスで、その迫力は軽自動車のなかでもトップクラス。三菱の新しい提案が、ユーザーにどこまで受け入れられるか? 実物をこの目で見た筆者は、とても好印象を受けた。

エンジンは、なんとルノー設計がベース!

もちろんフルモデルチェンジだから、中身も新しい。プラットフォーム、エンジン、CVTは刷新されている。これまでホンダやスズキ、ダイハツといったライバルに比べて評価の低かった走行性能も高められているはずだ。パワートレーンは、マイルドハイブリッド仕様もあり、燃費と走りを高次元でバランスさせているという。また、エンジンやCVTは小型化に成功、室内や荷室を拡大させる好パッケージングを実現しているという。しかも、エンジンはなんとルノーの設計がベース。日産が新興国向けに展開しているブランド「ダットサン」に使われているエンジン「BR08型」を、日産が軽自動車用に設計し直したものだ。型式は、「BR06型」となる。部品はほぼ国内で調達され、企画、購買は日産。生産は三菱が担当している。さらに、装備もクラスを超越したものだ。

先進安全装備でN-BOXを超えてきた!

日産お得意の「プロパイロット」を搭載。同一車線運転支援技術は全車速での前車追従&ステアリング支援(車線維持)。これは軽自動車では初搭載だ。三菱版は「MI PILOT(マイパイロット)を名乗る。MIはミツビシ インテリジェントを表す。いずれも、渋滞時も停止まで追従、かつレーン中央を走行可能。制御だけでいけば、N-BOXを超えてきたのだ! また、ブレーキ制御による踏み間違い防止(前後)も採用。もしもの事故のために、サイドカーテンエアバッグまで全車標準である!
●先進安全装備の名前は、日産はおなじみプロパイロット、三菱は新たにマイパイロットと呼ぶようになった
日産デイズと三菱eKワゴンは、2013年に現行型が登場。両社の合弁会社NMKVで企画開発し、水島製作所で生産された。三菱の不正問題をきっかけとした日産との資本提携前から、両社のコラボレーションは実施されていたのだ。その資本提携のきっかけも、軽自動車による燃費不正問題だった。当時、激化していた軽自動車の燃費競争の末、開発目標値を達成できずに、三菱の開発陣は数値をごまかしてしまったのだ。さて、そんないわくあるデイズとeKワゴンだか、因縁の燃費値はどれほどか? 早く試してみたい!

●上は、eKワゴンの外装とインパネ。eKクロスに比べるとだいぶシンプルだ。デイズとはグリルデザインが違う


●こちらは日産のデイズ ハイウェイスター。Vモーショングリルがばっちり採用されている。インパネの基本デザインやカラーは、eKクロスと共通のようだ
〈文=編集部〉

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