2019/03/14 ニュース

開館30周年のトヨタ博物館が「クルマ文化資料室」を4月17日にオープン

トヨタ博物館(愛知県長久手市)は、2019年4月17日(水)に「クルマ文化資料室」をオープンする。これは同博物館が2019年4月に開館30周年を迎えるのにあたり、2015年から常設展示を段階的に進めてきたリニューアル事業の一環。また、「クルマ文化資料室」のオープンに関連した「馬なし馬車から自動車へ」〈2019年4月17日(水)〜6月30日(日)〉の展示や、「60s ライトウェイトスポーツカー」の走行披露〈5月25日(土)、6月1日(土)〉を開催。さらに周年謝恩Weekとして4月17日(水)〜4月26日(金)は入館料が半額になる。今回のリニューアルを機に施設名称も変更される。本館は自動車の歴史を紹介する「クルマ館」に、新館はクルマ文化資料室や企画展示室、図書館などを備えた「文化館」となる。「クルマ文化資料室」は文化館の2階。 

多くの所蔵資料でクルマ文化を知れる

トヨタ博物館は1989年4月の開館以来、自動車(実車)だけでなく、国内外の自動車文化の関連資料も収集してきた。収集数は、書籍や雑誌、カタログが約20万点、その他の文化資料は約1万5000点にもなるという。今回オープンする「クルマ文化資料室」では、これらの収蔵資料の中から「移動は文化」をテーマに、約4000点の文化資料が展示される。 トヨタ博物館
●自動車文化の軌跡をたどるタイムラインには約800台のミニチュアカーが飾られる
「クルマ館」では約140台の展示車両により、自動車の作り手(メーカー)が紡いできた歴史が知れるのに対して、「クルマ文化資料室」には実物のクルマは1台も展示されない。世に送り出された「クルマ」がどのように社会に受け入れられ、どのようなイメージで表現されていったのか。それを約800台のミニチュアカーから構成されるタイムラインを軸に、世界初のモーターショーのポスターや、世界初のダイキャストミニチュアカーなどで自動車文化の変遷を紹介している。「クルマ文化資料室」では、9つのゾーンに分けて自動車文化を紹介する。展示内容は以下のとおり。

■昔の出版物に見る乗り物文化(錦絵、引札、うちわ絵、すごろく)〈約40点〉

「日本では開国そして明治維新により、江戸時代までにはなかった馬車や人力車、鉄道などの乗り物が登場。交通手段が近代化していく様子を色鮮やかに描いている錦絵などを紹介」※錦絵は作品保護のため1カ月ごとに作品を入れ替えて手展示トヨタ博物館「クルマ文化資料室」
●錦絵 東京名所京橋鉄道馬車往復煉瓦家ノ図(1882年・日本)
 

■自動車と出版物(自動車雑誌・カタログ)〈約300点〉

「世界初の自動車雑誌「La Locomotion Automobile」を始まりとし、1894年から2000年ごろまでにヨーロッパ、アメリカ、日本で創刊した自動車雑誌64冊の表紙でその変遷を紹介。カタログは年代ごとに約150冊を展示する」トヨタ博物館「クルマ文化資料室」
●世界初の自動車雑誌
 

■自動車ポスター〈約30点〉

「トヨタ博物館で所蔵する約300点のポスターから、自動車メーカー、自動車部品・用品メーカー、モーターショーなどのテーマごとに紹介。世界初のモーターショーのポスターをはじめ約30点を展示」※作品保護のため3カ月ごとにテーマに沿って作品を入れ替え手展示するトヨタ博物館「クルマ文化資料室」
●世界初のモーターショーのポスター パリ自動車ショー(1985年・フランス)
 

■カーバッジ〈約400点〉

「自動車の誕生以来、数多くの自動車メーカーが創業し、ピーク時、欧米ではそれぞれ500社ほどが名を連ねていたが、1929年の大恐慌で半分以上のメーカーが消滅した。自動車メーカーにとってブランドイメージそのものであり、自動車生産に関わった人々の情熱が込められた約400点を展示」トヨタ博物館「クルマ文化資料室」
●カーバッジ
 

■カーマスコット〈約180点〉

「カーマスコットは1910年ごろから1930年ごろにかけて、目印やお守り、ファッション、自己表現の一環として、クルマを飾るアクセサリーとして流行した。特にフランスのガラス工芸家であるルネ・ラリックが制作したガラス製カーマスコット全29種類の常設展示は世界でも珍しい」トヨタ博物館「クルマ文化資料室」
●ルネ・ラリック製作カーマスコット 勝利の女神(1928年・フランス)
 

■自動車切手〈約1200点〉

「切手は収集を楽しむコレクターも多く、日本でも1950年代から60年代にかけて大流行した。自動車をテーマにした切手収集が盛んになると、名車や人気車種が美しく描かれたものも増え、自動車切手は現在までに世界で1万5000種以上発行されている。世界初の自動車切手を含む約1200点を展示する」トヨタ博物館「クルマ文化資料室」
●世界初の自動車切手 コロンビア号(1901年・アメリカ)
 

■自動車玩具・ゲーム〈約640点〉

「1950年代に欧米に輸出された日本製のティントイ(ブリキ製玩具)」、プラスチックモデルキット、スロットカー、ミニ四駆、ビデオゲームなど約640点が展示される。世界初のダイキャストミニチュアカーや世界初のラジオコントロールカーなどを紹介する」トヨタ博物館「クルマ文化資料室」
●世界初のダイキャストミニチュアカー フォードモデルT(1914年・アメリカ)
 

■世界のライセンスプレート〈約100点〉

「19世紀末にガソリン自動車が発明され、自動車が普及していくと、クルマを識別するライセンスプレートも世界各国で採用されるようになった。世界各国で走るクルマに取り付けられているライセンスプレートを紹介する」トヨタ博物館「クルマ文化資料室」
●カナダのナンバープレート
 

■文学、マンガ、映画、音楽〈約130点〉

クルマは、移動手段、シンボル、ステータス、ライフスタイル、モータースポーツなど、さまざまな意味を持って形を変え表現されている。クルマが重要な存在として描かれている文学、マンガ、映画、音楽を展示・紹介する」 

[施設詳細・イベント概要]

●クルマ文化資料室オープン:2019年4月17日(水)場所:トヨタ博物館 文化館 2階●クルマ文化資料室オープン 関連展示「馬なし馬車から自動車へ」・期間:2019年4月17日(水)〜6月30日(日)・場所:文化館 2階 企画展示室・内容:馬なし馬車は誕生当初、好奇の目にさらされたが、次第に人々の暮らしに入り込み、独自の自動車文化を醸成していった。その様子を実車と雑誌、ポスターなどのクルマ文化資料によって紹介する・台数:8台・車両:ドディオン・ブートン(1899年・フランス)ロコモビル・スチーマー(1899年・アメリカ)キャデラック・モデルA(1902年・アメリカ)パナール・ルヴァッソール(1906年・フランス)ルノー タイプDJ(1913年・フランス)ルノー 6CV(1925年・フランス)フォード モデルT(1927年・アメリカ)人力車(明治後期・日本) ●走行披露「60s ライトウェイトスポーツカー」・日時:2019年5月25日(土)、6月1日(土) 1回目…11:15〜、2回目…15:15〜・場所:P1駐車場(無料ゾーン)・走行車両:ホンダ S800(1967年・日本)トヨタ スポーツ800(1965年・日本)ロータス エリート(1961年・イギリス)*天候等の理由により、中止または内容を変更することもある ●周年謝恩Week(入館料半額)の設定・期間:2019年4月17日(水)〜4月26日(金) 

[トヨタ博物館]

■所在地:愛知県長久手市横道41-100(名古屋瀬戸道路・長久手ICより西へ400m)■開館時間:9:30〜17:00(入館受け付けは閉館の30分前まで)※5月3、4、5日は18:00まで開館時間を延長〈休館日〉月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始■入館料:大人 …1000円シルバー〈65歳以上〉…500円中高生…600円小学生…400円団体割引あり文化館の1階、3階は無料ゾーン トヨタ博物館について詳しくはこちら 
トヨタhttps://toyota.jp/index.html 

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