2019/01/15 ニュース

新型スープラ市販型がデビュー! 2リッター直4ターボも

トヨタは、1月14日、デトロイトショーで新型スープラを世界初披露した。日本での発売は、2019年春を予定する。
明日(デトロイト現地時間15日)には、チーフエンジニアの多田哲哉氏にインタビューする予定で、ようやくその全貌が明らかになる。詳細は追って公開するが、ひとまず車両の概要をお伝えしよう。 デトロイトショーでのプレスカンファレンスには、豊田章男社長が登壇。マスターテストドライバーでもある豊田社長は、「ニュルブルクリンクでの運転訓練で長い時間を一緒に過ごしたスープラは、自分にとって『特別な旧友』のような存在です。当時、ニュルブルクリンクでほかのメーカーが発売前のプロトタイプカーを走らせているなか、私たちは、すでに生産を終了した古いスープラでしか走ることができず、とても悔しい思いをしました。スープラ復活を待ち望んでいたのは世界中の多くのファンだけでなく、私も『スープラを復活させたい』という思いを密かに持ち続けていました。新型GRスープラは、ニュルブルクリンクで鍛えられ、生まれたクルマです。走る楽しさ以上の経験を提供できるクルマになったと、自信を持ってお伝えします」と語っている。 5代目となる新型スープラは、2002年に生産終了してから17年ぶりの復活。初代スープラ(日本ではセリカXX)が1978年に誕生して以来、どの世代でも直6エンジンを積んだFR車であったことは共通しており、新型でもこの2つを継承。加えて今回は、「ホイールベース」、「トレッド」、「重心高」の3つ基本要素にこだわり、ピュアスポーツカーにふさわしいハンドリング性能を実現した。 開発を担当したチーフエンジニアの多田哲哉氏は、「走る楽しさを極めたピュアスポーツカーを追求しました。馬力やサーキットのラップタイムのような数値だけ追い求めるのではなく、いかドライバーが車両と一体となって運転する楽しみを感じられるか、という感性性能を重視しています」と語る。新型スープラは、BMW Z4との共同開発で、シャシー、パワートレーンなど共通点は多い。トヨタの個性はどこに出ているのかなども、今後の記事で展開していく。
 [スープラのおもな特徴]【ピュアスポーツカーとしての基本素性を追求したパッケージ】・卓越したハンドリングや安定したコーナリング姿勢を実現するため、「ホイールベース」、「トレッド」、「重心高」の3要素を最重要ファクターと捉え、ピュアスポーツカーとしての理想を追求・ホイールベースは、2シーターに割り切り、86よりも100mm短い2470mmを実現・ホイールベースとトレッドの比率は1.55。ほかの量産スポーツカーと比較してもトップレベルの小さい数値で、優れた回頭性に寄与・重心高にこだわり、水平対向エンジンを搭載した86よりも低い重心高(7mm低い)を実現・コーナリング性能にとって重要な前後重量バランスは、理想とされる50:50の配分を達成 【デザインコンセプトは「Condensed Extreme L6 FR “TOYOTA” Sports」】
スポーツカーとしてのパッケージ&レイアウトの特徴を十分に生かし、GRシリーズ初のグローバルモデルにふさわしいスポーツスタイルを目指した

エクステリア・スポーツカーとしてのパッケージ・レイアウトの特徴を生かしたデザイン・ショートホイールベースと大径タイヤによりタイヤの存在感を強調するサイドビューパッケージ・2シーターらしいタイトなキャビンと、ワイドトレッドからなるスーパーワイドスタンス・直6+FRらしいロングノーズショートキャビンのシルエット インテリア・上下に薄いインパネと高く幅の広いコンソールによる、典型的なFRスポーツカー空間・シフトバイワイヤ式のシフトレバー、8.8インチTFTメーター、大型フルカラーヘッドアップディスプレイによる、運転席中心でタイトな新世代コックピットレイアウト

空気抵抗低減に寄与するダブルバブルルーフはトヨタ2000GTにも採用されていた機能デザイン。ランプを車両内側に寄せてフェンダーのボリュームを豊かに表現。凝縮したボディデザインとする手法は、トヨタ2000GT、4代目スープラなど、歴代スポーツカーの伝統を継承している
 【高次元の走りを実現する高剛性ボディ】
アルミニウムと鉄を用いた骨格構造と、異なる素材同士の接合強度を追求したことで、86の約2.5倍ものボディ剛性を実現。CFRP(炭素繊維強化プラスチック)キャビンを採用したレクサスLFAをも上まわる
  【エンジンは3リッター直6と2リッター直4】
・伝統を継承する直6ターボエンジンと、スポーティドライブを気軽に楽しむ直4ターボエンジンを搭載・歴代スープラに採用されてきた直6エンジンの伝統を継承し、3リッター直6ツインスクロールターボエンジンを搭載。最大トルク500Nmを、エンジン回転数1600という低回転で発生。アクセルペダルの操作に応じた、思いどおりの加速が味わえ、サーキット走行でもその実力は十分・直4エンジンは、チューニングの異なる2つの2リッターツインスクロールターボエンジンを設定。最高出力258馬力/400Nmというハイパフォーマンスを実現したバージョンと、軽快なスポーツ走行を楽しめる197馬力/320Nm仕様がある。こちらは、街なかから高速道路まで爽快なドライビングを気軽に楽しめるエンジンだ
3グレードとも8速AT

2ペダルのみの設定
 【シャシー&ボディ】・精密な車両コントロールを可能にするサスペンション・バネ下重量の低減、高い組み付け剛性、精緻な動きを追求して新設計されたサスペンションを採用。フロントは、ダブルジョイントスプリングストラット式、リヤはマルチリンク式だ・一部グレードにアダプティブバリアブルサスペンションシステムを搭載し、選択中のドライブモードや路面状況に応じて4輪のショックアブソーバー減衰力を最適に制御。走りと乗り心地を高次元で両立している・旋回性能と安定性を高めるアクティブディファレンシャル・VSC(車両安定性制御システム)と連携しながら、電子制御多板クラッチによって後輪左右間のロック率を0〜100の範囲で無段階に最適制御・コーナー進入時は旋回性能と安定性を高くバランスさせたロック率を選択し、アクセルを踏み込んでコーナーを脱出する際は、ロック率を高め最大限のトラクション性能を発揮
【世界の道で鍛えた運動性能】・ユーザーが実際に走る環境を重視し、開発中は一般道で徹底的に走り込みを重ねた。ニュルブルクリンクにおけるレーシングスピードでの走り込みはもちろん、欧州のカントリーロードやアウトバーン、北米の氷雪路、北米のハイウェイ、日本のワインディングロードなど、世界中のあらゆる道を走り、日常的な乗り方でもクルマを操る楽しさを感じてもらえるようチューニングを実施

【新型スープラ(日本仕様)主要諸元】「RZ」(FR・8速AT)・寸法全長×全幅×全高 4380mm×1865mm×1290mmホイールベース 2470mmトレッド  1594mm/1589mm車両重量 kg 未公開乗車定員 2人・エンジン・性能直6DOHC2998ccツインスクロールターボ最高出力 250kW(340ps)/5000〜6500rpm最大トルク 500Nm(51.0kgm)/1600〜4500rpm0→100km/h加速 4秒3・諸装置サスペンション 前ストラット/後マルチリンクブレーキ 前Vディスク/後Vディスクタイヤサイズ 前 255/35ZR19 96Y/後 275/35ZR19 100Yーーーーーーーーーー「SZ-R」(FR・8速AT)・寸法全長×全幅×全高 4380mm×1865mm×1290mmホイールベース 2470mmトレッド  1594mm/1589mm車両重量 kg 未公開乗車定員 2人・エンジン・性能直4DOHC1998ccツインスクロールターボ190kW(258ps)/5000〜6500rpm400Nm(40.8kgm)/1550〜4400rpm0→100km/h加速 5秒2・諸装置サスペンション 前ストラット/後マルチリンクブレーキ 前Vディスク/後Vディスクタイヤサイズ 未公開ーーーーーーーーーー「SZ」(FR・8速AT)・寸法全長×全幅×全高 4380mm×1865mm×1295mmホイールベース 2470mmトレッド  1609mm/1616mm車両重量 kg 未公開乗車定員 2人・エンジン・性能直4DOHC1998ccツインスクロールターボ145kW(197ps)/4500〜6500rpm320Nm(32.6kgm)/1450〜4200rpm0→100km/h加速 6秒5・諸装置サスペンション 前ストラット/後マルチリンクブレーキ 前Vディスク/後Vディスクタイヤサイズ 未公開

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